6月27日(金)13:00~14:30 児島にある「株式会社児島技研」に谷口さんをお訪ねし、お話をお聞きしました。



この「児島じごと博」は、児島地区の企業が地元高校生を対象に仕事を知ってもらい、高校生の地元就職を促進することにより、企業の求人と児島の活性化を目的として実施されている。
この事業は、児島技研の求人担当の谷口さんが東奔西走し、地域企業と高校2校をつなぎ、企画・実施までほとんど1社で行っている、献身的な事業である。
この事業の始まったきっかけについて
児島技研の経理担当として長年勤務していたが、10年ぐらい経ったころに役員の話が起こってから、企業の将来を考えるようになり、リクルートを独自に展開する。(3年生の7月の就職活動解禁のときには、県下の高校を回っていたが、ほとんど反応はなかったが辛抱に続けるかで、人脈は出来た。
その後、自らが企画しないと児島の企業がメインで企業説明をする場を作れないと考えていた時に、倉敷市の事業で、インターン事業があり、丁度今の社長がUターンした年でもあり、2021年2月に大学生2名を2か月間、受け入れたのが始まり。そして、インターンと共に「児島しごと博」という企画を作り上げた。そして、2021年7月にはインターン生の提案の事業を「第1回児島しごと博」という形で実行した。それからこれまでに過去6回開催。(今では、7月3年生対象、3月に2年生対象の年2回実施)
何でここまで出来るのか?
一企業の担い手の確保だけでなく、児島の地域の活性化のために、地域の高校生に地域の企業を十分知ってもらって、選択肢にしてもらう。知った上での選択。これまでは、知らなかったので選択肢になかった。
児島技研としては、市外の従業員が多く、災害時に一番機能しなけばならない企業と自負を持っているにも関わらず、市内に従業員がいないと初期対応が出来なくなる危惧を持っていた。
児島しごと博の内容

事前に参加予定企業約15社の中から4社を選んでクループごとに説明を聞いたり、体験したりする。生徒の1チーム8名程度。企業は20分の間に企業説明だけでなく何らかの体験を組み込む仕組みにしている。業種は銀行・アパレル・福祉施設などいろいろ。
対象は、県立鷲羽高校と私立翔南高校の2校を対象にしている。
回を重ねるごとに企業からの要望も多くなって、それを少しずつクリアして実施することでイベント自体が成長していく。
開催場所は鷲羽高校、開催曜日は土曜日。その一週前の金曜日が振替休日となる。
今回のしごと博では高校生だけでなく保護者の参加もOKとすることにした。その理由は、子供の進路選択には親の意見の影響が大きいということと、親世代も企業からすればリクルートの対象となりうるという観点もある。
児島技研のしごと博のブース運営
説明から体験まで若手職員が毎回工夫して対応している。これには、意図があってよくある会社がこんな人を採用するからという苦情が多かったが、採用に社員が関わればそれなりの入社後の対応も違うしその苦労もわかるという。
最近若い人従業員が増えており、27名中7名は30台未満。同年代が多いことで若手の離職が少なくなった。この会社の福利厚生は決めていなくて、社員から声が上がり決定すれば実施する方式で先日社内旅行の意見が出て久々に実施したとのこと。また、就業後に勉強会をしたいので場所と時間外をという要望もあったが、頭ごなしに否定せずに、社内で提案したが、参加者がいなくて実施できなかったが、社員の提案は尊重する社風であるとのこと。
児島技研としてはこの事業で1名の採用はあったが、今現在離職している。しかし、児島地域の活性化のためには必要な事業であり、社としても力を入れるべきものである。人件費を除いての全経費は50万程度で一社あたり2万5千円程度の参加費をもらっている。
明らかにこのような仕事は行政が雇用したコーディネーターの仕事と考えがちであるが、行政等にそれまでの理解がないので、必要と思う人、できる人が出来る範囲で学校と企業をつないでいる。児島の活性化という大きな目標を持っているので、会社も学校、生徒も違和感なく事業展開されているところにただ関心するだけであった。
コメント